Diving-menu
潜水物理V 気体の体積と圧力、温度.....
潜水物理TOP 圧力・大気圧 水圧 気体・体積・温度 浮力・水・光・空気・音

■ ボイル・シャルルの法則

気体においては、圧力P、体積V、温度Tが関係する。一定温度にたもたれた気体では、体積は圧力に反比例することをしめしたのが、ボイルの法則である。一定圧力にたもたれた気体においては、体積は絶対温度に直接比例するというのがシャルルの法則である。

分かりやすく説明すると下の表になる.

水中にゴム風船を沈めていくと、深くなるにつれて水圧がかかり(絶対圧力)が増大し風船の体積は小さくなります。この関係を温度が一定であるとすると、次の様な式が成り立ちます。

PV = P1V1 = 一定(ボイルの法則)

 P:最初の圧力  P1:変化後の圧力
 V:最初の体積  V1:変化後の体積

↓Danger (非常に危険)↓

水深90mから40m、水深30mから10m、水深10mから水面までの体積の変化はそれぞれ2倍になります。水面に近くなるにつれて、風船=肺は大きく膨張します。

よってダイバーは潜行を深くとれば絶対圧力に順ずる空気を呼吸し圧力平衡を行います。水面に浮上するにつれて肺にある空気は膨張し、呼吸を止めない限り気道より排出されますが、呼吸を止めてしまうと、肺の中にある空気が行き場を失い肺内での破裂を引き起こします。上の表の様に水深10m前後が一番変化率が大きいため、非常に危険ですので浮上中には必ず息を吐き続け、決して息を止めてはなりません。


V/T = V1/T1 =一定 (シャルルの法則)
 V:最初の体積  V1:変化後の体積
 T:最初の温度  T1:変化後の温度

※絶対温度:-273度を0度とした温度

気体の温度が上がれば体積は増加し、下がれば減少します。絶対温度(摂氏0度)より1度上がれば1/273の割合で体積は増えます。夏の暑い炎天下にタンク(ボンベ)を放置しておくと、中の体積は当然増えます。タンクは密閉されている為増えた体積分を圧縮したのと同じことになり、タンクの圧力は上がりますが、タンクには規定以上の圧力がかかると安全栓により破裂を回避するようになっています。しかし危険な状態ではあるのでできるだけ日陰などに置くようにしましょう。

以上のことから圧力、体積、温度は密接な関係があるためボイル・シャルルの法則が成り立ちます。

T/PV = T1/P1V1 = 一定
 V:最初の体積  V1:変化後の体積
 T:最初の温度  T1:変化後の温度
 P:最初の圧力  P1:変化後の圧力

 


 

■ ドルトンの法則

温度が一定であれば混合気体の圧力は成分気体の圧力(分圧)の和に等しい。

空気の圧力(大気圧) = 窒素の分圧 + 酸素の分圧 + その他の気体の分圧

1気圧    =      0.78    +    0.21     +    0.01

水深
(メートル)

呼吸する空気の圧力
(kg/cm2)
窒素の分圧
(kg/cm2)
酸素の分圧
(kg/cm2)
0
1
0.79
0.21
10
2
1.58
0.42
20
3
2.37
0.63
30
4
3.16
0.84

人間の体に空気が与える影響は分圧によって変化します。酸素は(酸素中毒)、窒素は(窒素酔い)の症状が出てきます。水中での呼吸する空気は水中の圧力と同じですから、密度の濃い空気を吸うことになり水圧の変化は、人体にこういった形でも影響を及ぼします。

 


 

◆ 気体の圧力による溶解 (重要)

■ ヘンリーの法則

Henry's Law イギリスの化学者ウィリアム・ヘンリーによって定式化された気体が液体へとけこむ溶解度に関する法則。温度が一定のとき、ある液体に溶解する気体の重量は、気体が液体におよぼす圧力に比例する。(溶解度の小さい気体に適用)

私たちが潜水することによって、高い圧力の空気を体内に入れることになります。主に酸素と窒素ですが酸素は体内でエネルギー消費されますが、窒素は体の細胞にまで溶け込み血液に溶け込む窒素の量は分圧により増加し飽和状態になります。深く潜れば潜るほど体に窒素を溜め込んでいきます。

(空気の溶解度 = 窒素の溶解度×窒素分圧比 + 酸素の溶解度×酸素の分圧比)

↓Danger (非常に危険)↓

潜水していたダイバーが浮上するとき圧力は減少し体に溶解していた窒素は肺から外へと呼吸により排出されますが、十分に排出されずに飛行機に乗ったり、高い山を越えたりしたして、急激に圧力が低下した場合にこれまで体内に溶け込んでいた窒素が気泡となって体に悪影響を及ぼします。

たとえば、炭酸水のビンの栓を抜くと気泡が激しく出る状態、体内でこの様な現象が起こる事を、減圧症(DCS:DecompressionSickness)といいます。この状態を避けるためにはとにかくゆっくりと浮上する、これ以外に方法はありません。無減圧潜水時間を過ぎてしまった場合必ず減圧停止をし体内の窒素を減らさなければなりません。 (ダイブテーブル、ダイブコンピューターの使用)

潜水生理TOPへ

潜水物理TOP 圧力・大気圧 水圧 気体・体積・温度 浮力・水・光・空気・音

ダイビングHOMEへ